
PG1 スピードクイーンメモリアル競走の新設を発表
日本モーターボート競走会は14日、女子レーサーを対象とした「PG1・スピードクイーンメモリアル競走」24年度(2025年)より実施すると発表した。
ボートレース界に新たに誕生することとなったビックタイトルの女子戦。
スピードクイーンに選ばれるその新基準とは?そして新設されるG1の背景などをまとめていく。
PG1 スピードクイーンメモリアル 概要
日程: 2月中の6日開催
グレード: PG1
賞金: 未定
詳細
選手の選考基準は以下のとおり
-
- 各競走場の最も速いレースタイムを記録した「スピード巧者代表」24名
- 各ボートレース場からの推薦枠 24名
- 当該施行者の推薦 4名
スピード巧者代表
ボートレース場ごとの最速タイムというのは過去1年間(12月1日~11月30日)に1着を獲得した競争で最も速い時計を記録した選手が対象となる(この際に同じタイムを記録した選手が複数いる場合はその回数が優先される)
1つのボートレース場だけではなく複数に渡って同じ選手が速い時計を記録している場合は「最も速いレースタイムを記録したボートレース場の代表選手」として選出(対象外となったボートレース場から次点の時計を記録した選手が対象)
この選出基準については等級を問わないためG1ではあるが何らかの理由でB2級に所属しても参加の対象となる。
推薦枠
競走場の所在する支部に所属する選手が対象となる。
ただし、該当者が何らかの理由で対象選手が0人の場合は同地区内に所属する選手が対象となる。
当該施行者の推薦
施行者が希望する選手
PG1 スピードクイーンメモリアル 狙い
これまで毎年大盛況となっているレディースオールスターの開催を5月に変更してまで新たなG1レースを誕生させた背景をここからは考察していく。
女子レースの充実
1600人の選手の15%近くを女子選手が占めている現在のボートレース業界。
しかし女子選手が賞金を多く稼げるビックレースというと現状はレディースチャンピオン、クイーンズクライマックスの2つのG1レースのみとなっている。
「男子と対等に戦える競技」、「SG初の女性レーサー」など表向きには言うが男女での実力差というのは永遠の課題となっており選手が輝ける舞台の誕生は大きい。
注目度アップ
2023年に開催されたG2レディースオールスターでは相次ぐ人気選手の帰郷、多発するフライング、出遅れで実に6億円近い返還がありながらも終わってみれば目標金額120億円を超える124億5927万円というG2歴代記録を更新する大盛況を見せた。
今やボートレースの売り上げの中心を担っているといっても過言ではない「女子戦」をより注目のレースへと昇華させるべくの新設G1であるのは間違いないだろう。
人気投票によって選出されるG2レディースオールスターは実力差が大きく生じてしまいフライングや事故の多さが毎年のようにファンの間でも批判の的となっているが格式の高いG1レースにすることで大会のレベルを引き上げ想定外の返還などによる売り上げの損失を防ぐことも繋がる(これは3月が年度末であるのも1つの要因として考えられる)
SGへの出場機会拡大
正式な発表は行われていないがレディースチャンピオンと同等の賞金が与えられるのであれば優勝賞金は1000万円近くが想定されるのであれば2月中の開催となる当レースは年末に実施されるSGボートレースグランプリ/グランプリシリーズの出場基準となる獲得賞金ランキング上位選手に入り込むために大きなチャンスとなる。
これに加えて同年のSGオーシャンカップへの出場の可能性、翌年のSGボートレースクラシックの出場資格を得ることも可能となる(G2レディースチャレンジカップのように特例がなければ)
オールスターの同月開催
これまで2月に実施されていたG2レディースオールスターを5月に開催変更したことでSGボートレースオールスターとの同月開催を実現に成功。
女子と男女によるオールスターを同じ月にやることで売り上げの相乗効果を期待しているという点も大きそう。
5月という時期はいくつかの記念レースこそあるがGW期間の地元レースが多くSGボートレースオールスターまでに何か目玉が欲しかったというのも理由として考えられる。

チャレンジカップのように男女が分裂しての開催になるわけではなく同月にオールスターが2つ開催されるのは個人的には良い考えだと思う。
無料予想的中速報
日時 | 2月6日 |
レース数 | 戸田9R |
結果 | 4-1-3 |
倍率 | 20.1倍 |
払戻 | 20,100円 |
PG1 スピードクイーンメモリアル ファンの声
ここからは新設されるレースへのデメリット、今回のレース誕生に対してのファンの声を紹介していく
出場選手の門出を広げ過ぎている
PG1ではあるがB1級の選手の出場をOKにしていることでレースのレベルが結局下がるのでは?という不安の声が挙がっている。
というのも出場資格が「各競走場の最も速いレースタイムを記録した選手」であるために当地ごとに存在している超抜モーターで偶然勝利してしまった選手の時計がそのまま対象となってしまうためだ。
選出基準の試みがあまりにも手探り状態がゆえに今後様々な修正が必要となりそうな基準の甘さがどうなるかは今のところ注目のポイントでもある。
既存レースの賞金アップを優先して欲しい
賞金1000万円クラスが想定されるG1レースの誕生が選手のモチベーションになるという考えの一方で現在女子選手を対象している既存のタイトルレース、そして一般戦の賞金をアップする声も多く挙がった。
ただしこれを行ってしまうと同等の金額を優勝賞金としている混合戦の賞金の見直しも必要となってしまうためあまり現実的ではなく、レベルとしては下である女子戦を融通する理由がない。
混合戦でよかったのでは?
若手選手を中心にスピードを追及したバトルが繰り広げられている現在のボートレース界の現状を考えると混合戦にするべきだったのでは?という意見も多い。
これに関しては私も同意をする部分があるのだが、運営の狙いが「女子選手の活躍の場の拡大」、そして公には明かしてはいないが「女子戦の売り上げへの期待」である以上は仕方がないだろう。

250名の選手がいるとはいえ出場資格を得られるくらいの実力を持っている選手はその中の半分くらいと限られる点は仕方ない。そもそも出場資格を満遍なく与えているレディースオールスターのレベルの低さに批判の声があるのだから矛盾しているとも言える。
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PG1 スピードクイーンメモリアル 概要 まとめ
BBCトーナメントに続き新たに誕生することなったG1レース。
今のところは楽しみ半分、批判的な意見半分ではあるが優勝戦の選出方法があみだくじであるBBCトーナメントも出身地で斡旋が決まるG2ボートレース甲子園についても結局盛り上がっているのが現実。
まずは第一回を行った上で色々な課題を見つけつつ修正を続けて多くのファンに愛されるレースとなることを今は期待したい。
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