
競艇ニュース
中田 達也 レース中の事故で死去
信じがたい情報が飛び込んできた。
11月6日にボートレース宮島で開催がスタートした「第13回PayPay銀行賞」の9Rにて落水をした福岡支部の中田 達也が死亡したことが発表された。
転覆直後には水面が血で赤く染まり意識のない状態で市内の病院へ緊急搬送され懸命の処置が取られるもその願いはかなうことがなかった。
養成所チャンプとして華々しいスタートをし福岡支部の今後を引っ張る若手として注目されていた選手の突然の訃報に多くのファンが衝撃を受けたことは間違いだろう。
日時 | 2月6日 |
レース数 | 戸田9R |
結果 | 4-1-3 |
倍率 | 20.1倍 |
払戻 | 20,100円 |
事故の経緯・その後の対応
5号艇の間嶋 仁志、6号艇の関 裕也の両選手の前付けがあり深めのスタートとなった1号艇の中田がインで逃げることが出来ず道中を追走。
それでも道中で巻き返し2着を狙い走り続けた3周目2マークを過ぎた時に事件は起こる。
コースの外々を走っていた中田の舟が突然バランスを崩しながら跳ね上がり徐々に左の方へ流れていくと3号艇の伊藤 将吉に接触し舟がひっくり返る形で落水。
更に後ろから追いかけていた4号艇の田添 康介に轢かれてしまう大惨事へと繋がった。
レース後に救助艇が中田の元へかけつけるも意識は無く水面は接触時の外傷の影響か大量の出血により赤く染まっていたシーンが映り込むほどだった。
当日現地にいた人いわく「救助艇がかけつけるも急いで戻りピット付近では意識の無い中田へかけて声をかけ続ける救護班の処置が聞こえてくる異様なムードだった」とのこと。
その後に急いで救急車がかけつけ市内の病院にて集中治療室での治療を受けるも残念ながら29歳という若さでこの世を去ることとなった。
ボートレーサーの事故による死去はこれが33人目であり今年1月にボートレース多摩川で亡くなった東京支部の小林 晋さんに続き年内で2回目の事故だった。
なお現在のところ死因や事故原因は明らかとなっていないがレース後に接触のあった伊藤、田添の両選手が帰郷処置が取られる。
しかし、前日よりモーター、ボート、ペラが全て新しくなったこのタイミングでの事故で原因の究明が必要であったり選手の精神的な状態などを考慮した結果「公正安全なレースの開催が困難」のため開催そのものが中止となった。
なおボートレース宮島では中田 達也さんへの献花台を本場正面入場口付近に設置することを併せて発表している。
養成所チャンプ・期待の若手
2022年にブレークを果たした椎名 豊、高田 ひかるの男女がいる113期の一員であり養成所チャンプ。
2013年11月にデビューを果たすと翌月には初勝利を達成しておりこれまで一般戦にて7度の優勝を記録。
2021年には浜名湖賞、ヤングダービーの2回に渡りG1での優出をしており2022年にはG2を含めて11度の優出を達成。
全国的にもハイレベルな選手が揃う福岡支部においてもA1へ返り咲くことが決まっていた今期はトップ戦線での活躍も期待されていた。
艇王も悲痛なコメント
「艇王」と称され現在はボートレースアンバサダーを務める植木 通彦。
ボート界を代表するレジェンドと中田は実は深い縁で結ばれている。
中田と同じ北九州出身、高校も同じ福岡県立小倉商業高校という縁で養成所チャンプの実績を引っ提げプロデビューを果たした中田は「植木2世(艇王2世)」と呼ばれる時期もあった。
植木自身も歳の離れた後輩の中田を気にかけており2022年のヤングダービーの直前の特集記事では
中田選手は私と同じ北九州市出身で高校も福岡県立小倉商業高校なので活躍が気になっているレーサーの1人です。
昔の私の担任で野球部監督だった田中靖人先生が校長をされていたときに訪問したことがありました。その時校長室の掃除を担当していたのが当時生徒だった中田君でした。
その後レーサーとなりヤングダービー出場するまでになるとは校長室で短い時間会ったときは思ってもみませんでした。
中田選手はあまり多くを語らない印象ですがレース内容でインパクト与える積み重ねで存在感をどんどん出してほしいですね。
ヤングダービー直前の活躍でよい雰囲気で多摩川入りできるでしょう。ぜひ中田選手の走りにご注目ください。
と中田の現在の実力、そして今後注目してほしい選手として取り上げるほどだった。
しかし、その期待からわずか2か月半後の突然の事故でこの世を去った中田。
11月7日に植木は自身のブログを以下のように更新
おはようございます。
昨日、ボートレース宮島参加中の中田達也選手の事を知りました。
まだ信じられません。
同じ出身高であり、あの笑顔忘られません。
残念です。ご冥福をお祈りします。
それでは また…
とボートレースアンバサダーという立場もあり受け入れたくない現実を書き綴っている。
なおこの日の夜にMCを担当するJLCレジャーチャンネルに出演し冒頭にて改めて中田との思い出を振り返る場面もあった。
更にこの日にリモートゲストだった今村 豊さんも「ボートレーサーは命をかけてファンの皆さんの期待に応えようと日々頑張っています。これからも暖かい目でボートレースを応援してもらえれば」と今回の死亡事故についてのコメントを残している。
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日時 | 2月6日 |
レース数 | 児島6R |
結果 | 3-2-1 |
倍率 | 46.2倍 |
払戻 | 46,200円 |
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中田選手。お疲れ様でした。ファン一同より、お悔やみ申し上げます。
ボートレース会の皆様へ、何か、防御する方法は。ないのでしょうか。
これからの、ボート選手達皆様を、どうか守ってあげてくださいね。おねがいします。
山本様
コメントありがとうございます。
ここが非常に難しい問題ですよね。
じゃあ3周ぶつけたりせず安全運転過ぎるレースをしていては選手たちのレースは最初の1マークで決まってしまいますし選手の技などが失われてしまいますし・・・。
中田選手、これからってタイミングでまさかの出来事でした。
たまにあるような転覆事故だったのでまさかあれで死んでしまうなんて思わなかった。つまり選手たちは常に死ぬか生きるかのギリギリで戦っているってことなのだから頭が上がらない。
安易に勝てなくて死ねと野次をするファンは今回のような事件をどう思っているのだろうか?