アウト

5、6コースのこと。
1、2コースを内、3、4コースを中(センター)、そして5、6コースを外(アウト)と3つに分けて称するのが一般的。
6コースだけをとらえて大外や最アウトと言ったりもする。
大まくりなど「大」がつくのは、すべてアウトコースの選手の行為を示す。

アウトカマシ

5、6コースからのダッシュスタートのこと。

エンジンの性能のこと。
行き足、出足、回り足、伸び足などの総称。
「足は全体的によかった」とか「悪くないけど、目立つ足ではない」という風に使われる。

アジャスト

「調節する」「合わせる」という意味の英語。
競艇ではスタート時に選手がフライングを切りそうだと判断し、レバーを緩めて減速させてスタートを合わせる動作のこと。
「アジャしました」と省略して使われることもある。

赤ランプ

スタート時に、フライングや出遅れなど異常スタートがあった時、もしくはその可能性があると判断された時に点灯されるランプ。
正常なスタートの場合は青ランプが点灯される。
信号機を例に挙げると信号同様に青=正常、赤=異常という感覚が日本人には浸透しているので、競艇の表示のほうがしっくりくる。

斡旋

各競艇場への出場選手配分のこと。

アタマ

1着になること、またはレース中に先頭に立っている選手のこと。
「アタマあってヒモなし」(あっさり抜けだして1着とるか、他艇につぶされて3着以下に沈むかどちらかが多く2着=ヒモに粘ることの少ない選手のこと)

当てマイ

ターンする時に内側の選手が外側の選手の舟に自分の舟を軽く当てながら旋回して抜く(差す)こと。
以前は頻繁に見られた技法だが、最近は安全性を重視する規定により不良航法と判断されるケースも多く、偶然の接触でしか見られなくなっている。

合わせスタート

スタートに自信のない選手や、行き足が甘くスタート勘が修正できない状況の選手が主に外側にいる選手の動きに合わせてスタートを決める戦法。
ダッシュが付いていないためスリット後に伸びられるケースも多い。

安定板

悪天候による波浪水面で、艇の安定を図るためにボートの後部に取り付けるプレートのこと。
取り付けの判断は競技本部が行い、付ける場合は全艇に取り付ける。
一般に安定板を付けると伸び足が殺されるため、まくり艇に不利でイン艇に有利とされる。

 

1点買い

舟券の点数を1つに絞って買うこと。
1点張りとも言う。
本命党に多い買い方だが、舟券の主流が2連単から3連単に移った現在では1点買いで的中させるのは至難の業となった。

イン

1コースのこと。
ボートレースではインコースが勝つことが多く、外側に行けば行くほど2連対率、3連対率ともに低くなる傾向がある。

イン変わり

スタートが遅れた選手が苦肉の策として、内側に進路を取り本来のイン艇の後方から1マーク最内を小回り旋回して生き残りを狙う戦法。

イン差し

イン選手がスタートで著しく遅れてしまった時に、先に旋回した選手の内懐をえぐるように差し込む起死回生の高等戦術。よほどのパワーがないと追いつけないのでめったに見られない。

インターネット投票

携帯電話やPCなど、インターネットから舟券を購入(投票)すること。
購入するには簡単な会員登録が必要となる。

 

ヴィーナスシリーズ

登録16年未満の女子レーサーによる一般戦。
平成25年度までは、女子リーグ戦という名称であった。

ウエスタンヤング

ヤングダービーのプレシリーズとして、満30歳未満の勝率上位者によって争われるG3競走のこと。
ウエスタンヤング競走は尼崎から大村までの区分のレーサーたちによって争われる。(イースタンヤング競走は桐生から住之江までの区分)
優勝者にはヤングダービーの優先出場権が与えられるため、ヤングダービーの出場選出漏れのレーサーにとっては大きなチャンスとなる。

うねり

目に見える水面上の波とは別に、目に見えない水面下でうねっている水流のこと。
春先のびわこ競艇、福岡競艇場などが有名。

裏目

2連単での1-2の舟券に対する、2-1という出目を指す。
3連単でも、1-2-3という出目に対して2や3が1着に来てしまうことを指す場合が多い。

 

SG

スペシャル・グレードの略。
競艇における最高峰のレース。現在は3月のボートレースクラシック(前・総理大臣杯)に始まり、ボートレースオールスター(前・笹川賞)、グランドチャンピオンシップ、オーシャンカップ、ボートレースメモリアル(前・モーターボート記念)、ボートレースダービー(前・全日本選手権)、チャレンジカップ、そして1年間の集大成として12月に行われる賞金王決定戦と賞金王シリーズ戦の9つのレースを言う。

エースモーター

モーターは各ボートレース場で60機程度ずつ所有している。
その中で最も成績の良いモーターは「エースモーター」と呼ばれている。
2連対率(複勝率)が40%を超えるものは優良なモーターといえる。

エンスト

エンジンストップの略。レース中にエンジンが停止してしまうことで、もっとも多い原因はエンジンに水がかぶり点火プラグが発火しないケース。
安全性追求によるエンジンの性能の向上で以前に比べるとエンストは激減している。

 

オッズ

舟券の払戻金の倍率のこと。

大時計

正式名称は「発走信号用時計」。どのボートレース場にも必ずある、レースの要となるのがこの大時計。
スタンド中央の水面寄りに設置され、スタートライン手前40mラインの中央を向いている。
直径も3m以上と決まっている。
スタート2分前を知らせる2分前表示灯と、1回転1分の白針、1回転12秒の黄針からなる。

起こす

スタートラインに向い選手がレバーを握り込む瞬間のこと、もしくはその位置のこと。
「起こしの足(出足)が弱い」とか「ターンマーク起こしで行く」という風に使われる。

オレンジブイ

小回り防止ブイ。

オモテウラ

2連勝単式のレースにおける舟券の買い方の一つ。
上位2着までは決められても、どちらが1着になるか判断に迷う時、A→BでもB→Aでもいいように両方買っておくということ。
「ウラオモ」「返し」などと呼ぶ人も多い。

 

回転

エンジンのシャフトの回転のこと。
現行エンジンでは1分間に最高6600回転。
この回転を上げるために選手はペラを調整する。
回転がたりないとパワーがない状態だが、回りすぎても空回り状態になって非常に乗りづらくなる。

カウリング

ボートのコックピットの回りに付けられている防護カバー。

かかり

ターンマークをターンする時、ボートとプロペラが水をとらえる度合のこと。
かかりが悪いとボートが遠心力で外に流れてしまうが、かかりが良いと旋回半径が小さく鋭いターンができる傾向がある。

カド

スタートラインに対して、いったん後ろに引いてから思い切り助走してダッシュスタートする艇のうち、一番内側の艇のこと。

カベ

2コースにスタートの早い選手が入れば、イン選手にとってはアウト選手からの攻撃を止めてくれる「壁」になる。
とはいえ、イン選手が肝心のスタートで遅れてはこの2コース選手に一気に攻め込まれて「壁」以上の存在になってしまうことも。

カポック

選手が装着する救命胴衣。
元の意味は、枕や救命具の詰め物にするパンヤの一種の木の名称。

カマシ

進入位置でターンマークより前方に出る「スロー」に対し、ターンマークより後方に艇を持ち出すのを「ダッシュ」と呼ぶが、この「ダッシュを付ける」という意味を「カマシ」と言う。
動詞では「カマす」。

 

1年のうち1月~6月を前期、7月~12月を後期と半年毎に区切られている。
前期は前年の5月~10月、後期は前年11月~翌4月までの成績によりそれぞれ級別されての適用となる。
フライングや出遅れ等のすべての事故点は半年毎にクリアーされる。

ギヤケース

回転運動の伝達部。
エンジン本体で作り出されたタテの回転をヨコの回転に変えるがギアの役目。
選手が調整するのはバックラッシュとも呼ばれる環(シム)を厚くしたり薄くしたりするもので、選手のコメントに出てくる「ギアケースをやった」というのはだいたいこのシム調整のことを指す。

キャビる

英語のcavitation ( cavity = 空洞 )の略。旋回時に一時的に失速状態になるペラの空転現象。
ペラの先端部に空気の泡が集中的に発生して空洞状態になって推進力を失うこと。

決まり手

1着になった艇の勝ち方のこと。
決まり手には「逃げ」「差し」「まくり」「まくり差し」「抜き」「恵まれ」の6種類がある。

級別

A1級=2連対率30%以上、3連対率40%以上で勝率上位者。
A2級=2連対率30%以上、3連対率40%以上でA1級を除く勝率上位者。
B1級=2連対率10%以上、3連対率20%以上でA1、A2級を除く勝率上位者。
B2級=A1、A2、B1級を除く者を指す。
*このほか、A1、A2、B1級共通の条件として事故率0.70以下、また出走回数がA1、A2級で70回以上、B1級で50回以上という規定もある。
尚、級別選手数の定率はA1およびA2級が20%、B1級が50%となっている。

切り返し

外側にいる選手が内側の選手に対し急ハンドルで内懐を狙う戦術。
イン変わりも広義には切り返しと言えるもの。

記念レース

現行のグレード制のもとでは、基本的にG1以上の競走のことをいう。
現在、年間50回程度開催されており、その多くが他のレース場と協力して場間場外発売を実施している。

 

空中線

全国共通でスタートラインから45メートルの地点と80メートルの地点に張られている三角の小旗。
45メートル地点は黄と白、80メートル地点は青と白のそれぞれ二色の旗になっている。
選手のスタート目標として張られているが、現在ではほとんどの選手がこの空中線ではなくスタンドや建造物など独自の目標を持っている。

グランドチャンピオン

SG競走の一つ。
前年のグランドチャンピオンの優勝者、グランプリの優勝戦出場者、その年のボートレースオールスターの優勝者、過去1年間のSG優勝戦の完走者、SG予選での得点上位者が出場する。

クランクシャフト

モーターの一部分。
ピストンの運動をギヤケースに伝える棒状の回転の軸。
はっきりいって、これを交換したところでエンジンの動きが急によくなることはない。

 

ゲージ

競艇でいうゲージとはプロペラゲージのことで、理想の形に仕上げるために選手が持っているプラスチック製の型。

検査

選手のエンジン整備が適正に行われているかどうか、整備士が抜き打ちで行う検査を「中間検査」「中間整備」、もしくはさらに略され単に「中間」と呼ぶことも。通常は成績の悪いエンジンに対して行われるが、整備士が整備し直すことによって平凡機が超抜機に生まれ変わることも少なくない。
「中間が入って(気配が)一変したよ」と選手間でも概ね好評のようだ。

 

コース取り

スタート前の待機行動でそれぞれ狙ったスタートコースを主張し合うこと。

交差旋回

外から内に切れ込んで旋回すること。
「差し」のこと。

誤認

もっとも重いペナルティを課せられるのが、周回誤認。
つまり、3周目と勘違いして2週目でゴールインしてしまうことで、減速して流すため他の選手に簡単に抜かれてしまうことになる。
時には厳しい査問の対象になり、長期の出場停止など重い処分が待っている。
ほかに、フライングした選手にはその旨をランプ点灯で知らせるが、これを見誤りレースし続けるのも誤認として処罰されることもある。

今節(こんせつ)

当該レースの開催期間のこと。
ボートレースは最大7日間(通常4~6日間)、連続でレースが開催されており、その期間全体のことを節という。