
2026年ミラノ・コルティナ冬季オリンピック・スノーボード男子ビッグエアで銀メダルを獲得した木俣椋真が、競技生活に区切りをつけ、ボートレーサーへの転身を目指していることが明らかになりました。
木俣椋真は全日本スキー連盟(SAJ)の強化指定を辞退し、スノーボード界から引退。
今後は福岡県柳川市にあるボートレーサー養成所への入所を目指し、トップアスリートを対象とした特別試験を受験する予定となっています。
五輪メダリストがボートレーサーへの転身を目指すケースは非常に珍しく、合格すれば2027年4月に養成所へ入所。
順調に行けば142期生として2028年4月~5月頃にレーサーとしてデビューを迎えます。
木俣椋真とは?

木俣椋真(きまた・りょうま)は、愛知県名古屋市出身のスノーボード・ビッグエア、スロープスタイルを主戦場とするトップアスリート。
2019年には世界ジュニア選手権ビッグエアで優勝。同シーズンからワールドカップへ参戦し、日本を代表するライダーとして活躍しました。
2022年北京オリンピックでは代表入りを逃したものの、その後も海外遠征を自費で続けるなど競技への情熱を貫き、2026年ミラノ・コルティナオリンピックでは男子ビッグエアで銀メダルを獲得。日本勢ワンツーフィニッシュの立役者となりました。
スノーボードは3歳から20年以上に渡って続けていますが、大会後から引退を仄めかしており、次大会(2030年)に出場することがない自分がいても仕方ないとして今回の強化指定選手の打診を断りました。
昨夏から検討していた?
世代交代の波が激しいスノーボード界は20代前半がピークとも言われており、引退後のセカンドキャリアにどの選手も課題と悩みを抱えています。
木俣椋真も例外ではなく今後を考えていたある日、母親からボートレース漫画「モンキーターン」を勧められたことをきっかけにボートレースの世界を知り、興味を持ち始めました。
さらに2026年4月には、ボートレースアンバサダー・植木通彦との対談が実施。この様子は前後編にわたってボートレース公式YouTubeで公開されています。
その際に木俣椋真は「(今後については)ボートレーサーとか自衛官とか」と将来像を語りつつ、最終的な判断点としながらも「面白い道(退屈しない道)に進みたい」と話しており、植木通彦からもボートレーサーになることを勧められる場面が複数回に渡ってありました。
また別のメディアでは昨年夏の時点で冬季オリンピック終了後にボートレーサーへの転身を既に決めていたという情報も発信されています。

この対談、見方を変えると既にボートレーサーに転身することが決まったゆえに組まれたとも考えられます。
スポーツ推薦での入所が濃厚視

ボートレーサー養成所では、一般試験とは別に、オリンピックや世界選手権、日本代表など世界トップレベルで活躍したアスリートを対象とした特別試験(推薦枠)が用意されています。
特別試験の特徴
- スポーツ活動において優れた実績を持つ希望者の中から本部が推薦
- 一次試験の学力検査、基礎体力試験免除され面接に変更
木俣椋真も応募条件である体重57kg以下を目指して減量を開始していることが報じられており、キャリアと実績を考えても推薦枠の確保は確実。
今後の身体検査や適性検査にて不合格となる可能性こそありますが、複数のメディアから大々的に報じされている点から入所は確実とみて間違いないでしょう。
本人の声明
報道が行われた2026年7月16日にマネジメント先である「ヤマゼン・ロック・ザ・キッズ」より報道・メディア関係者各位、そして自身のSNSにて発表された内容は以下の通りです。
この度、私 木俣椋真はスノーボード競技を離れ、新たな競技「ボートレース」へ挑戦することを決意いたしました。
これまで競技を続けてこられたのは、家族、コーチ、チームスタッフ、スポンサーの皆様、そしていつも応援してくださったファンの皆様のおかげです。まずは、心より感謝申し上げます。
私にとって、スノーボード競技 スロープスタイル/ビッグエア種目でオリンピックメダルを獲得することが競技人生における大きな目標でした。その目標を達成できたことで、自分自身と向き合い、これからの競技人生について深く考える時間を持ちました。その中で、「今だからこそ、新しい環境に身を置き、自分の可能性に挑戦したい」という気持ちが強くなり、今回の決断に至りました。
この決断は決してスノーボードへの思いが薄れたからではなく、スノーボーダーが競技引退後に進む新たな道を自ら切り拓きたいと考えたからです。スノーボードは私を大きく成長させ、多くの出会いや経験、そしてかけがえのない時間を与えてくれた大切な競技です。その感謝の気持ちは、これからも変わることはありません。新たな競技では、また一からのスタートになりますがスノーボーダーとボートレーサーの親和性を先頭に立って作り上げていきたいと考えております。簡単な道のりではないことは十分に理解していますが、これまで培ってきた経験や挑戦する姿勢を生かし、新しい舞台でも自分らしく努力を積み重ねていきたいと思います。
これまでスノーボード競技を応援してくださった皆様には、改めて心から御礼申し上げます。そして、新たな挑戦にも温かいご声援をいただけましたら幸いです。
引き続きよろしくお願いいたします。
他競技から転身した主な選手
野田昇吾(元プロ野球)

今ボートレース界で他競技から転身した選手として最も有名なのは間違いなくこの選手でしょう。
埼玉西武ライオンズの中継ぎ投手として長年活躍も成績不振により解雇通告。
その後に驚異的な減量を行いボートレース養成所へ入所。
卒業後は出身地の九州ではなく自分を育ててくれた場所への恩返しの意味からあえて埼玉支部を選択し現在に至ります。
尾崎雄二(元プロサッカー)

大分トリニータのアンダーチームから大学を経由し2008年に当時JFLだったファジアーノ岡山に入団。
DFとして2年間で50試合に出場も2年目のオフに解雇となると、それから2年後の2011年にボートレーサー養成所へ入所。
父親の尾崎鉄也も2022年までボートレーサーとして活躍。
デビュー後はボートレース大村の公式CMにて親子での共演も果たしました。

この他にも様々なアマチュア、プロを問わず様々な競技から転身者が多いボートレースですが、オリンピックメダリストの転身は異例中の異例の出来事となっています
まとめ
冬季オリンピック銀メダリストという輝かしい実績を残した木俣椋真は、競技人生の絶頂期を終えてスノーボードを引退し、ボートレーサーという新たな舞台へ挑戦することを決断しました。
雪上で磨き上げた瞬時の判断力やバランス感覚、勝負強さは、水上の格闘技と呼ばれるボートレースでも大きな武器になる可能性があります。
無事に養成所生活を突破し2028年のデビューを果たせるのか、今後の動向に大きな注目が集まります。
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