
白井英治は山口支部、そして日本を代表するボートレーサー。
若手の頃から記念戦線の常連として活躍しながらSG優勝とは長らく無縁だったことから「無冠の帝王」とも呼ばれることもありました。
グランプリ制覇、そこからの苦難の時代、そして師匠の今村豊との感動のエピソード・・・常に第一線で活躍をし続ける白井英治のこれまでの活躍を見ていきましょう。
白井英治
これまで
選手情報

| 支部 | 期 |
|---|---|
| 山口 | 80 |
ボートレーサーになるまで
意外な理由で養成所試験を苦戦
白井英治は山口県美祢市1976年で誕生。父親と共にボートレース場へ遊びに行っており走る選手達を見ながら憧れを覚え将来を考えた際に「高収入かつ個人競技で夢のある職業」としてボートレーサーになることを決意しました。
しかしここから思わぬ苦戦を強いれることになり高校卒業後にボートレーサー養成所試験を4回不合格。その内訳は1回目は学科で点数不足、2回目は減量の結果で血圧不足が発覚、3回目と4回に関しては規定以上の身長だったことが原因でした。
しかし5度目にして合格を果たし80期生として本栖養成所に入所を果たしました。
養成所試験を何度も受ける選手の大半は学科か体力面が原因であることが多く、身長制限など身体面の問題で不合格をこれだけ繰り返す選手は珍しいです。
師弟関係をデビュー前に約束!?
恐れることを考えない思い切りの良いハンドル捌きと旋回で養成所時代から高いポテンシャルを発揮していた白井英治。残念ながら当時の本栖チャンプの座は後に一般戦の鬼として長年活躍をする白石健に譲るも、無事に養成所を卒業しました。

そしてこの卒業と共に後に名コンビとして多くのボートレースファンに知られる今村豊に弟子入り。実は高校卒業後に白井英治は今村豊の自宅へ足を運んでおり「養成所卒業後に自分の所に来たら弟子にする」ということを約束。
身体面の不運で不合格が続きながらも3年越しに約束が果たされました。
白井英治の父親は今村豊の凄さを常に言い聞かせており、デビュー前からの憧れの存在でした。
デビュー後
常に水面と向き合う
1997年5月22日にボートレース下関でデビューを果たした白井英治。翌月には早く初勝利を飾り2年後の1999年には初優勝を決めました。
今でこそレースはもちろんのことプロペラ、エンジンの巧者としても知られるオールラウンダーな選手ですが、若手の頃は常に試運転とレースだけの生活が中心でした。
この背景には師匠の今村豊の方針で今村豊や兄弟子の柳瀬興志が叩いたプロペラだけを渡されゲージをデビューから数年間は持ち込むも禁止されていたことが関係しています。
「プロペラがハマらなかった」、「エンジンが良くなかった」と技術を二の次にした言い訳を最も嫌い「休む暇があれば乗れ!」という今村豊の期待に応えるべく見事にノーハンマーで優勝を飾り、持ち帰ったプロペラを兄弟子である柳瀬興志が後日確認をすると最初に叩いた状態とは真逆に向くほどボロボロの状態でした。
現役晩年~解説者として活躍する現在は時代の変化に合わせて温厚となりましたが、柳瀬興志や白井英治を弟子としていた頃は「この子たちを何としても稼がせる選手にしたい」という思いから熱血指導で接していました。
白井英治はその頃の経験を基に「若い子たちがプロペラに依存しないようにやっていけたら」と今村豊のポリシーを引き継ぎ後輩達へのメッセージを送っています。
遠いSG制覇への道
初優勝から2年後の2001年に全日本選手権(現ボートレースダービー)でデビューからわずか4年にしてSG初優出を達成。
同期の平田忠則が1号艇を獲得し注目を集めるレースでしたが6号艇の白井英治は一時は展開を捕えて2着争いを繰り広げるも終わってみれば5着という結果で初めての挑戦を終えました。
2003年にG1初優勝。その後2000年代の後半に入ると毎年のように記念レースこそ制しながらSGは何度優出をしても優勝が出来ないというもどかしい日々が続いたことから「無冠の帝王」という不名誉なあだ名が白井英治には名付けられるようなりました。
2000年代一度もSGを優勝出来ないまま2010年代へ突入。初の悲願獲得は更にそこから4年の歳月が流れていくのでした。
2012年には記念戦線を中心に戦いながら8.32の成績で年間最高勝率を記録。
とにかく欲しいものはSGのタイトルのみという状況が長らく続いていました。
待望のSG制覇
2014年ボートレース若松で行われたSGボートレースメモリアルで実に14度目のSG優出にして初の優勝を達成。
このレースでは同じ山口支部の谷村一哉が1号艇に入り白井英治と同様に初の優勝を狙っての登場でしたが、ST0.00秒のタッチスタートで2コースから飛び出すと同支部お構いなしの強烈なじか捲りを浴びせて一気の押し切りに成功。
レース直後のピットでは師匠の今村豊と共に号泣をしながら抱き合い優勝会見は途中から異例ともいえる師弟による共同形式となりました。
今村豊は1つの夢であった「弟子のSG制覇で一緒に手を掲げ合う」という目標を達成。
2018年には地元ボートレース徳山で行われたSGグランドチャンピオンを制覇。この際には今村豊はもちろん寺田祥も表彰式に登場し讃えました。
師匠の引退・決意表明
2020年9月に体重の規定の変更、持病であるメニエール病などを理由に師匠の今村豊が現役引退を表明。
引退直後に行われた記者会見の際に流れたVTR映像に出演をした白井英治は「僕をここまで育ててくれてありがとうございました」、「今村さんが唯一成し遂げられなかった賞金王になることを最高の恩返しになると思って日々精進していきたいと思います」と決意表明。
今村豊は自身の現役引退を家族にしか伝えておらず、ボートレース徳山で行われたG1ダイヤモンドカップの予選終了後に同じ節間であった白井英治、寺田祥の山口支部の両エースに初めて告白。
白井英治はその現実を受け入れられず話の途中で部屋を退出し号泣。その様子を見かねた宿舎の検査長に事情を説明すると最後は2人で色々な思い出を振り返りながら夜中まで泣いていましたが、節間最終日には山口支部の出場選手全員と当日の朝に足合わせを実施。終了後にピットに戻ってくる選手達全員で再び泣き合っていました。
引退をすることを聞かされた白井英治は翌日の準優勝戦を勝利し3号艇で優勝戦に進出。
1号艇を獲得しこのG1を優勝をした西山貴浩は「3号艇の白井英治さんが前日から無茶苦茶気合いが入って物凄い緊張感でレースに挑んでいた」と後に振り返っています。
大逆転のグランプリ制覇
2022年8月に行われたSGボートレースメモリアルの優勝戦にてフライング失格となった白井英治。当時の規定によりグランプリを除く1年間のSG出場停止、フライング休みから半年間のG1出場停止が決定。
これによって10月末に行われるSGボートレースダービーの斡旋が削除され、翌月に行われるグランプリの最終切符であるSGチャレンジカップへの出場も許されない白井英治のグランプリ出場はほぼ絶望的と見られていましたが、この直後にボートレース徳山で行われたG1徳山クラウンで優勝を飾るなど着実に賞金を積み重ね賞金ランキング7位にしてSGグランプリへの出場資格を獲得。
※この当時は賞金ランキング18位以内であればグランプリの出場のみ認められており白井英治の優勝後に規定が変更
トライアル1を勝ち上がり続くトライアル2でも得点率トップに立った白井英治は見事に絶好枠を獲得すると1コースからST0.09秒の踏み込みで見事に逃げ切りに成功。初のグランプリ、年間賞金王を成し遂げるのでした。
優勝後に粋な演出
レース終了後の表彰式には師匠の今村豊が登場。ボートレース大村の施工者より「白井英治が優勝した場合は壇上に立ってほしい」と事前に言われていた今村豊の登場を頭の中で予想していたという白井英治はグランプリ優勝者に渡される黄金のヘルメットを今村豊に被せる粋な演出を行いました。
今村豊は後に白井英治との対談にて「あの時に自分の中では現役引退が出来た」と語っており、若き日から共に記念戦線を飛び回り休みの日も共に過ごした両者の絆が垣間見えたこの出来事はボートレース史の名場面となるのでした。
再び訪れた苦難の時代
グランプリ優勝から年が明けた2023年以降の白井英治はSG、G1戦線で不甲斐ない成績が続き、2024年には今度はボートレース尼崎で行われたG1ダイヤモンドカップの準優勝戦にてフライング失格となったことで半年間のG1・G2戦への斡旋が停止。再び一般戦回りの日々へと突入。
「大目標であったグランプリ制覇をした燃え尽き症候群」、「一般戦回りが続いた反動で記念戦線のスピードに対応出来なくなった」、「良いエンジンが引けてない」など色々な理由がファンからも囁かれ「白井英治は終った」とかつて無冠の帝王と言われた時代とは異なる厳しい声、雑音が白井英治には降り注ぎました。
思い出の地で復活
初のSG制覇から11年後の2025年8月SGボートレースメモリアルにて2022年のグランプリ以来となるSG優勝戦に進出。
初日に1コースから逃げ切りを決めレース後のインタビューでは「久しぶりにSGで戦えるエンジンを引き当てた」と力強い宣言通り安定した成績で優勝戦まで駒を進めてきました。
舞台は奇しくも初制覇と同じボートレース若松を舞台としたボートレースメモリアル、しかも2枠ということで当時の再現を期待したファンの声に応えるべく現役の選手会長として史上初めてのSG制覇を狙った瓜生正義を今度は差し切る形で約2年8か月ぶりとなるSG制覇を達成。
この1カ月前に地元ボートレース徳山で行われたSGオーシャンカップでは白井英治を含めた徳山勢が不振に終わり、優勝は福岡支部の西山貴浩に持っていかれてしまいましたが、同じく徳島支部の大峯豊が3号艇で初のSG優勝戦進出を決め福岡支部のお膝元水面で見せ場を作る1節間となりました。
レース後直後のインタビューでもこの2年間の苦しい日々のモチベーションの難しさや苦しさを真っ先に口にしながらも応援してくれるファンの期待に応えたい一心でまだまだ走ることが出来ると決意。
地元で鳴り響いた西山コールに対してこちらは満開の英治コールを浴び大会は幕を閉じるのでした。
受け継ぐ今村魂

今村豊の引退後は自分が山口支部の看板として後輩、支部を引っ張ることを決意した白井英治。一方で次の中心選手がなかなか出て来ない状況に対して厳しい声が挙がる支部でもあります。
その中で白井英治はかつての今村豊と同様に後輩選手達に対しアドバイスを頻繁に送ったり、若手選手による支部の練習日に積極的に顔を出すなど後輩育成にも着手。
2025年には師匠の今村豊も引退後も常に助言を送り続け山口支部の次期エース候補と称される清水愛海がSG初出場となった際に常に横に立ちレースの映像を観ながらアドバイスを送り続け最終日の水神祭にも参加し満面の笑顔でSG初勝利を挙げた後輩を祝いました。
果たしてあと何年間選手として活躍を出来るのかはわかりませんが、「未来の白井英治」、そして「自らを超える存在」を生み出すべく時に結果で、時に言葉で、これからも山口支部を牽引していきます。
競艇予想サイト
的中情報
MUGEN

2025年11月6日
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白井英治
エピソード
師弟関係
今村豊との師弟関係があまりにも有名ですが、一方で白井英治に弟子はいません。
今村豊の現役時はプロペラグループに所属していた選手を師匠が面倒を見ていた事(白井英治を含め4名の弟子がいた)もこの現象を引き起こす理由となっていますが、特定の師弟関係を結んでいない分で今村豊の引退後は支部の後輩達を分け隔てなく面倒を見ています。
今村豊は白井英治がSGレーサーとなった後でも妥協をすることを許さず、ある節間の優勝戦日の朝に今更何もすることはない上に雨が降っている中でスタート練習に出る必要はないと感じた白井英治は同じく優勝戦に進出する今村豊にそれを告げると激怒。
「日本一になる選手はそんな妥協は許さない」、「今までやってきたことをサボることはあり得ない」、「スタートが見えている、見えていないは関係ない。後輩たちに背中で示すためにやるんだ」と叱責をするなど厳しい師匠を最後まで続けていました。
ルーティーン
レース前日の会場入りはなるべく最後になる様に時間を調整しオーラスで登場することを独自のルーティーンとしています。
2025年のSGボートレースオールスターでは登録番号が若い順に決まる新兵(雑用係)を担当することが決まっていた清水愛海とその同期である川井萌と共に真っ先に会場入りをしたことでマスコミやスタッフが驚く事態となりました。
なお真っ先にこの2人が到着出来るようにタイムスケジュールも白井英治が担当。
行きのタクシーの中で清水愛海が川井萌を紹介する形となりました。
趣味
麻雀、ゴルフ、釣り、将棋
特に麻雀の実力はプロ級でボートレース下関のYouTube番組では峰竜太、寺田祥、日本プロ麻雀連盟の二階堂瑠美で対決。全2戦とも1位で見事に優勝を飾りました。
この他にも放送対局に出演歴があったり、同じく麻雀を趣味とする菊地孝平と麻雀論についての対談が行われました。
結婚・子供

22歳の時に結婚。
子供が5人いますがいずれもボートレーサーの職業には付いていません。
白井、ウソだろ
白井、ウソだろ…。
おめでとうございます!
— 鈴虫君 (@suzumushikun778) August 31, 2025
ボートレース配信業でもお馴染みの鈴虫君は白井英治の大ファンながら舟券の相性が絶望的に悪く、買うたびに不的中を連発。
その際に自身のXにて買った舟券と共に「白井、ウソだろ」と投稿することがファンの間でお馴染みとなっています。
白井英治
まとめ

平成の時代から長らく第一線で活躍を続ける白井英治。20年以上に渡ってA1級の座をキープし続けその時代ごとの流行、傾向の変化にも対応をしながら常にSG、G1戦線で結果を残し続ける姿はまさに職人の一言に尽きます。
しかしその根底にあるのは若き時代に叩きこまれた「水面と向き合いどんなモーターでも結果を残し続ける」精神的な部分なのでしょう。
技術、調整力、天性のレース勘と全てを兼ね備え水面を走り続ける白井英治。復活を果たしたホワイトシャークの復活劇はまだまだ始まったばかりです。
競艇予想サイト
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