大山千広（福岡）: アイドルレーサーからママとして復帰へ

大山千広（福岡支部）が2025年9月21日よりボートレース唐津で行われる「スポーツ報知杯」にて約2年振りの復帰を果たします。

大山千広は2022年10月にレース中の事故で腰の複数個所を骨折も翌年2月に復帰。2023年は2度の優勝を飾るなど好調をキープも9月19日に行われたPG1ヤングダービーを制後に斡旋が削除されていました。

その後は結婚、妊娠を経験を経てかつてのアイドルレーサーがママとして戦いが2025年からいよいよ始まることとなりました。

大山千広
これまで

選手情報

大山千広のこれまで①
史上初の母娘レーサーの誕生

母の大山博子の姿に憧れ自身も2015年にボートレーサーとしてデビュー。今ではそれほど珍しくは無くなった母、娘の二世ボートレーサーが誕生したのはこの時が初めての出来事でした。

その後の活躍を思えば遅く感じる2016年5月1日に初勝利を達成。このレースでは奇しくも大山博子が1コースにおり大山千広が4コースから捲る形での勝利となりました。

大山千広のこれまで②
史上最年少女子王座

2017年に初優勝を達成し翌年には初出場となったPG1ヤングダービーにていきなりの優勝戦進出。この年の優勝を飾ったのは群馬支部の関浩哉でしたが、後のSG、G1戦線で活躍が期待される選手達に混ざり女子レーサーでも戦えることを証明する1節間となりました。

そしてこの年に最優秀新人の称号を手にすると、2019年にはPG1レディースチャンピオンを若干23歳6か月という史上最年少記録での優勝を達成。

この頃から実力、人気の両面を兼ね備えた大山千広はアイドルレーサーの地位を確立。2021年にはSGボートレールオールスターにて絶対王者である峰竜太、オールスターの人気者である西山貴浩に次ぐ第3位での選出でドリーム戦にも出場をしています。

大山千広のこれまで③
度重なるフライングで不振へ

しかし、順調に行くと思われた選手生活はここから徐々にチグハグした日々が続くようになって行きました。

2021年はなかなか優勝をすることが出来ず8月19日に前年の6月29日以来となる1年2か月ぶりの優勝を含め年間2度の優勝に留まってしまう苦しい1年を経験。

ギリギリのスタートを意識するあまりにフライングの多さがこの頃から目立ち始め、2020年の夏から秋にかけてF2となったことで長期休みを挟むと翌年は3月、7月、11月、そして翌2022年3月と期が変わるごとにFを積み重ねたことで走ってはすぐ休む、走ってはすぐ休むの連続が結果として大山千広のリズムを大きく乱す悪循環を招きました。

2022年6月時点には土屋南と共に行われたYouTubeでのリモート対談にて「今年6節しか走っていない。B2級より走ってない」と自虐的になる場面もありました。

大山 千広 仙骨・恥骨の骨折により手術 復帰時期は？

2022.12.15

競艇ニュース 大山 千広 仙骨・恥骨の骨折により手術 復帰時期は？ 10月24日（月）にレース中の怪我により救急車にて丸亀市内の病院へ搬送された大山 千広。 一時はTwitterの...

そして2022年10月、ボートレース丸亀で行われた女子戦の最中に後続艇のボートが大山千広の腰部分に直撃をする事故が発生。

レース後に丸亀市内の病院へ緊急搬送されると恥骨、仙骨の骨折が発覚も手術を行うことなく約2か月の入院生活の末に退院。

懸命なリハビリの末に2023年2月に行われたG2レディースオールスターで復帰を果たすといきなりの優勝戦進出でファンを驚かせこの年はその後2度の優勝も飾りました。

大山千広のこれまで④
結婚・出産

優勝候補としても取り上げられた2023年9月のヤングダービーを最後に斡旋が消えた大山千広。

当時は怪我の再発、手術、結婚や妊娠、そして電撃引退など色々な憶測が飛び交い師匠の川野芽唯は2023年3月に自身のXにて復帰については時間を要することをほのめかしていました。

それから約1年が経過した2024年辺りから複数の選手のXやInstagramにて大山千広が赤ちゃんを抱いている写真が公開されたことで多くのファンが想像していた通り、産休及び育休期間であったことが発覚。

結婚相手については長らく不明でしたが2025年8月にボートレース福岡が公開した動画にてシングルマザーであることを告白。

しかし、これについてはファンから決して良い声ばかりが集まることはありませんでした。

正式に産休を発表

大山千広はマスコミ関係者へ復帰にして以下のようにコメント。

「ファンの皆様にはこの2年、ご心配をおかけしてすいませんでした。母になって環境も変わったけど、レースは以前と変わらず、待っていてくださったファンの方のためにも、また思いっきり頑張りたいと思っています」

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大山千広
まとめ

かつて20代前半で記念戦線を盛り上げていた大山千広ですが、この2年間で女子ボート界には様々な変化が生じました。

まず下の世代を見れば川井萌、清水愛海の両者がかつての大山千広と同様に今年SGデビューを果たし双方とも初勝利を達成。

現状SG級の活躍が出来るのはこの2人のみでしょうが、今後女子ボート界を含め更なる活躍が期待されています。

同じ福岡支部に目線を変えると女子のエースの座については大山千広の離脱、竹井奈美、小野生奈も同時期の産休が入ったことから渡邉優美が完全にその座を手中に収めました。

渡邉優美と同門の米丸乃絵は初優勝こそまだですが、渡邊優美に次ぐ若手の実力者として注目を集めており、竹井奈美に関しては復帰前以上のパフォーマンスを発揮。

そしてかつては同世代では抜きに出た存在だった大山千広の周囲についても、西橋奈美は今やSGの常連選手となり、實森美祐は今年混合G1でも優勝戦に進出と女子が少ないと言われる両支部のエースポジションをキープ。

大山千広が不振や長い休養期間を挟んだ間も絶対女王としてその座を守り続ける遠藤エミ、長らくの不振を乗り越え今年は久しぶりのG1制覇を決めた平高奈菜ら常連勢もまだまだ君臨。

果たしてどのようなレースを見せてくれるのか楽しみです。

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女子戦（レディース戦）は、男子戦と比べて展開が読みづらく、思わぬ結果になることもしばしばあります。出足や旋回力で勝る男子選手に比べ、女子選手同士の戦いは接戦になりやすく、1マークの攻防も複雑。さらに、女子選手はあえてインコースを避ける選手や、スタートにバラつきが出る選手も多く、セオリーが通用しにくいのも特徴です。

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