2021年に初優勝を飾りA1級昇格もその直後に経験した地獄の日々、そして拭い切れないトラウマ・・・。
その先でたどり着いた物とは一体何だったのか？中田夕貴のこれまでを振り返って行きます。
中田夕貴
これまで
選手情報
| 支部 | 期 |
|---|---|
| 埼玉 | 117 |
ボートレーサーを目指すきっかけ
幼いころからボートレーサーを目指していた兄の中田友也の影響もあり、高校生の頃から養成所試験を受けるも不合格続きとなり、武蔵丘短期大学に進学。
スポーツ栄養士の資格勉強に励みつつ友人に誘われたことをきっかけにエアロビックを始めました（この頃にも養成所試験は受けていましたが不合格となっています）
その後は一般企業に就職も約1年半が経過した頃に「エアロビの実績でスポーツ推薦が受けられる」と知り再度受験。8度目の試験で遂に合格を果たし117期生としてボートレーサー養成所へ入所をしています。
中田夕貴はこれらの経験について「レーサーになるまで遠回りしたとは思わないし、なんなら最短といえるルートを歩んでこられたのかな」と振り返っています。
養成所時代
異常なまでにスパルタだったという社会人時代の経験から候補生達が悲鳴を上げる養成所での生活を辛いと思うことは少ないまま1年間を消化。
同期リーグでは勝率4.84と決して目立つ成績を上げる事はありませんでしたが、無事に卒業を果たし2015年11月に埼玉支部所属としてデビューを果たします。
長かった初勝利
2015年11月のデビューから初勝利に至ったのは1年3か月後の2017年1月30日と時間を要しました。
しかし、勝てない中でもトライ＆エラーの気持ちだけは切らすことなくレースを続けながら成長を感じており「楽しいという感覚が強かったです」とポジティブ思考で日々を過ごしていました。
浜田亜理沙への弟子入り・初優勝
2020年には埼玉支部のA級レーサーの常連で後のクイーンズクライマックス女王に輝く浜田亜理沙へ弟子入り決意。
この頃の中田夕貴はレース中の事故により腕を骨折し長期休養を強いられたり、A級へ昇格したことから舟券の中心で売れることへのプレッシャーから心情であった「楽しい」という気持ちが消え始め葛藤が続く日々を過ごしていました。
4年間以上の片思い期間を経ての満を持しての「レースを見てほしい」とお願いで始まったこの師弟関係の効果は即結果として証明。翌2021年には年間8度の優勝戦進出、そして10月29日は待望の初優勝を飾り2022年にはA1級にも昇格を果たします。
中田夕貴のデビュー当初に当時産休を終えて練習に来ていた浜田亜理沙と初対面。
その練習において落水をした浜田亜理沙でしたが、事故を恐れず全力でハンドルを握って練習をしている浜田亜理沙の姿に「すごぉ」と驚いていました。
地獄のF3・長期欠場
順風満帆なキャリアを進んでいた中田夕貴に2023年に試練が訪れます。それが等級審査期間中に3本のフライング失格を切るという失態です。
A級の常連となったこの頃からイン戦で勝ちたい、ファンの期待に応えたいという思いが空回りをしてしまいフライングを連発。2本目のフライング休みを消化する前に3本目のフライングを切ってしまい約5か月間のフライング休みを強いられB2級落ちを経験しています。
このフライング休み中は様々なボートレース関連のイベントに参加しながら様々なアスリートと会っては意見交換するなど有意義に時間を活用。
それと同時に多くの関係者へ迷惑をかけたことを実感し「この状況を2度と招いてはいけないと悟った」とフライングへの恐怖や失敗を悔やむ時間にもなりました。
拭えぬトラウマ
フライング休みを終えた中田夕貴ですが、フライング事故のトラウマは心に強く残っておりイン戦での脆さが目立つようになりました。
成績についてもA1級へ昇格を果たした2022年の勢いを考えるとこれ以降の内容は物足りなく映るのがファンの本音でしょう。
その一方で現在は道中戦タイプに転向。この根底にあるのは師匠である浜田亜理沙の存在が関係をしています。
普段の姿からは想像もできないほど常に1着を目指し道中で前だけを目指して走る姿について「怖い」と称する師匠のようなレーススタイルにて新たな自分のレースを追い求める挑戦が続いています。
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中田夕貴
エピソード
趣味
アウトドアかつ多趣味であり様々な地域へ旅行へ出かけています。
また昔からお祭りが大好きであり、ボートレース戸田で行われる「サンクスフェスティバル」では斡旋が無い限りは選手代表として毎年参加。
ゴムボートの操縦や模擬レースへの参戦、そして合間の時間にはファンとの交流を行っています。
師匠の浜田亜理沙も「私はついて行けない」と語るほど行動力が飛び抜けています。
恋愛
行動を制限されることへの抵抗からか結婚についての情報が無い選手。これは中田夕貴に限ったことではありませんが埼玉支部の女子レーサーはこの手のタイプが多いのも特徴です。
内面は優しい人がタイプも外見についてはドラマのエキストラの仕事を頼まれた際に俳優の竹内涼真を生で見て以来、渋い男性からさわやかな長身男性へと好みが変わりました。
愛称
夕貴（ゆき）・ゆっきー
姉妹説
一期先輩の大山千広と顔のパーツや髪型が酷似しており、選手からも姉妹とよく言われています。
両者の関係性も良好であり「
中田夕貴
まとめ
かつて浜田亜理沙に弟子入りを果たしたように中田夕貴にも2024年から同じ埼玉支部所属の132期生の滝沢織寧が弟子として付きました。
SGウィナーの滝沢芳行を父に持つ2世レーサーであり中田夕貴とは同じ武蔵丘短期大学の先輩後輩にあたる両者。休みの日には中田夕貴の方から積極的に遊びに誘い「連れまわしている」と語る関係の2人が師弟関係を結ぶのは必然的な出来事だったのかもしれません。
滝沢織寧は「乗り方を教えてもらい、すぐに自分の中で変化が起きていることを感じた」と語っておりそれはかつてA1級へと登り進めて行った中田夕貴の姿とどこか重なる部分があります。
そして中田夕貴を弟子として採用をした頃の浜田亜理沙と言えば「優勝戦で絶対に勝てない選手」と揶揄をされるほど勝負弱く産休期間を挟んだとはいえ2012年から2023年までの実に11年間優勝から遠ざかっていた時期でもありました。
教わる側から教える側へと変わった中田夕貴が今度は覚醒を果たす・・・そんな日が訪れるのもそう遠くないのかもしれません。
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