周回誤認より重野哲之・郷原章平などが出場停止処分

2025年5月23日

2023年7月26日（水）、日本モーターボート競走会は第353回褒賞懲戒審議会が行われた。

今回も多くの選手の処分がついに確定。

中にはA1レーサーも含まれており前回の高憧四季らに続いてまたもファンをヤキモキさせるような処分が相次ぐ事態となった。

前回の褒賞懲戒審議会の内容はこちら

高憧四季・塩崎桐加などが出場停止処分～新たな対象者も？～ | 競艇予想サイトの口...

重野哲之は周回誤認によりA1級連続記録がストップ

2010年G1東海地区選手権などG1を2度制覇、2011年にはSG東日本復興支援競走にてSGウィナー入りも果たしている静岡支部の重野哲之。

静岡支部を長年引っ張るベテランに2023年7月31日より4ヶ月間の出場停止処分が決定した。

重野は2023年5月19日に行われた「びわこ大阪スポーツ杯争奪　第28回におの湖賞」にて3着争いを繰り広げる中で3周目1マークで突如減速をし後退。その後道中で巻き返し結果的には3着に滑り込んだがこの行動が「周回誤認の疑い」と判断され即刻帰郷（重野は予選トップ争いを繰り広げるほど節間好調の中での出来事であった）

近年は一般戦がその戦いの中心ではあるものの2003年後期を最後に実に40期連続でA1レーサーとして毎年勝率6点台後半から7点台をキープ。

しかし今回の出場停止処分により出走回数不足での来期のA2落ちが確定的となった。

静岡支部は前回の審議会でも同じく周回誤認によりA1レーサーの松下一也が4ヶ月間の出場停止処分となっており支部内で2回連続での失態を犯す事態となった。

西山昇一は周回誤認により進退問題に発展

現役レーサーが残り2人となっている64期生。

1人は広島支部のイン屋としておなじみの西島義則、もう1人の64期生である西山昇一に選手生命の危機が到来するかもしれない。

西山は2023年6月11日に行われた「第8回ポカリスエットカップ」にて5コースから0.00のタッチスタートを決めた。しかし隣の6コースからスタートした三嶌こころが＋0.01のFを切り審議のランプが点灯。ところがスタートを決めたはずの西山がフライングと勘違いしレースを突如放棄しFを切った三嶌も何が何だがわからなくなりレースに参加し続ける状態へ突入。

その後、自らが関係ないことに気づき西山はレースへ復帰も時は既に遅く5着（最下位）でゴールイン後に「周回誤認の疑い」と判断され即刻帰郷。

近年はA1級とA2級を行ったり来たりしながら今期はB1級に在籍している西山は処分期間中の10月9日には63歳を迎える。この年齢での長期休養はレース勘、筋力の低下も心配され若手がレースに復帰するのとは事情が異なる。

マクール10月号に記載されていた内容によると信号誤認によるコース離脱で3ヶ月間の処分が下されたことが報道されている。

郷原章平は難水面で痛恨の周回誤認

2008年に携帯電話と持ち込んだとして6ヶ月間の出場停止処分を受けた過去がある郷原章平が2023年8月3日より再び4ヶ月間の出場停止処分が下った。

郷原は2023年5月18日に行われた「秋川渓谷カップ・第47回サンケイスポーツ杯」の12Rにて3着争いを繰り広げる中で3周目1マークで突如減速をし後退。これにより4着に落ちて舟券の結果にも影響を与えてしまったことから「騒擾を惹起する可能性のある航法の為」と判断され即刻帰郷の処分が下った。

この日はボートレース江戸川の人気YouTube番組「ういちの江戸川ナイス」の配信が行われておりスタジオ内の演者、スタッフも困惑。時に他場のG1配信よりも多くの視聴者がいる番組の最中での出来事だったこともあり一般視聴者からも郷原への不満の声が相次いだ。

全国屈指の荒れ水面として知られるボートレース江戸川は安定板が入ったり、2周でレースをしていると思いきや突然3周に戻ったり、レースが中止になるなど走ってる側も常に頭を使わせる水面ゆえに情状酌量の余地はあるものの、今回の処分を受け止め年末の復帰までに意識の改革を期待したい。