競艇を予想する上で重要なファクターになるのが競艇のモーター。公平に抽選で決め、期間中は選手自らが部品交換を行い、調整をしていくことは有名である。しかし、そもそもモーターの種類やスペック、抽選のやり方、整備の方法については、競艇をやっている人でも知らないことはたくさんあるはずだ。

モーターの種類やスペック

競艇におけるモーターは、我々でいうエンジン。

ヤマト発動機が作ったガソリンエンジンで、排気量は400cc程度、最高時速はおよそ80キロだ。

騒音に配慮された減音型が主流となっている。

モーターは競艇場が持っており、1つの競艇場にだいたい60前後のモーターがあるとされ、毎年新品のモーターに交換。本来なら大きな差にはならないが、レーサーは自ら整備を行い、よりよいモーターを目指すために整備を行う。

整備がうまい人はモーターが良くなり、下手な人はモーターの調子をさらに悪くさせる。この積み重ねで成績が大きく変わってしまう。だからこそ、モーターの良し悪しが予想ファクターになるのだ。

 

モーターの抽選

競艇選手は前日検査と呼ばれ、持ち物検査などを受けなければならない。

前検とも呼ばれるが、そこでモーターなどの抽選を受ける。その決め方は、商店街などの福引でおなじみのガラポン。

玉にモーターの数字が書かれており、選手本人が抽選を行う。引き当てたモーターで試走を行い、そこから整備を行っていき、レース当日を迎える。

 

モーターの本体整備

モーターにおける本体というのは、動力の部分を指す。

ピストン、ピストンリング、シリンダーケース、クランクシャフトで構成されているが、特にシリンダーケースとクランクシャフトは部品が大きく、ここが動力の生命線を握る。本体整備でシリンダーケースやクランクシャフトが部品交換されれば、出力状況は最悪に近いことを示す。

クランクシャフトはいわば人間に例えるなら心臓、交換すれば、数字が悪かったモーターが劇的な変化を遂げることもあれば、その逆もある。

 

外まわり整備

本体以外の整備を外まわり整備と呼ぶ。

代表されるのはキャブレター、ギヤケース、プロペラだ。

以前は、選手本人がプロペラを持ち込んでよかったが、最近は競艇場にあるプロペラが提供され、選手はそれを調整することしかできない。

選手が一番気を遣うのはギヤケースで、プロペラに接するものだからこそ細心の注意を払う。

キャブレターは空気と燃料の混ざりに影響を与える部品で、その日の天気で変える人もいるほど、出力に影響を与える繊細な場所だ。

 

競艇のモーターについて・まとめ

少なくともモーターの部品が交換される状況は、何かしら悪い部分があったことを示す。

悪いままになることもあれば、逆に好転することも。トップレーサーはレースでの腕も問われるが、整備のプロになることも求められる。

競艇場によっては、モーターを整備していた前任者の選手とその時の成績がすぐにチェックできる。

特に前任者の最後のレースが転覆で終わっていた場合は、部品交換の有無に注意しよう。